2019.08.26

八村塁の得点力が日本のストロング。
W杯に向けて課題も明らかに

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo

 ワールドカップを開幕目前に控え、アルゼンチン、ドイツ、チェニジアと3試合の親善試合を行なった日本代表。そこから見えた日本のストロングポイントとウィークポイントとは?

 少しの不安とその何倍もの期待を抱かせる3試合だった。 

アルゼンチン戦、ドイツ戦の2試合で活躍した八村塁 8月22日に対戦したアルゼンチンは、世界ランキング5位、2004年のアテネ五輪では金メダルを獲得している古豪だ。

 そんなアルゼンチンを相手に日本は食らいつく。この日の日本は、特段好調だったわけではない。オフェンスはどちらかといえば単調で、ディフェンスでも安易にシュートを打たれるシーンが多かった。これまでの日本代表なら、すぐに二桁点差、20点差と引き離され、試合序盤で戦意喪失してもおかしくない展開だ。

 光ったのは、やはり八村塁(ワシントン・ウィザーズ/SF)。

 八村はチームハイの23得点を記録。しかも大量得点を狙ってシュートを連発したわけではなく、2Pは13本中8本(61.5%)、3Pは3本中1本(33.3%)成功と高確率でシュートを沈めての23得点だ。

 日本はほかにも、渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ/SF)が13得点、馬場雄大(アルバルク東京/SF)が17得点、ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース/C)が15点、田中大貴(アルバルク東京/SG)が12点と、5選手が二桁得点を記録。現在の日本代表のエースは八村であってもワンマンチームでは決してない。

 散見した不安点は、大黒柱のひとりファジーカスのウィークポイントが目についた点か。

 過去の日本代表は、外国勢に高さで圧倒され、なす術なく敗れることが多かった。211cmの高さでリバウンドをもぎ取り、圧倒的なスキルで得点を量産するファジーカスは間違いなく日本代表に不可欠な存在だ。しかし、機動力が弱点のファジーカスがディフェンス時にアウトサイドに釣り出されると、オフェンスにイージーな3Pを打たれ、さらにドライブを許してしまうことにつながる。

 オフェンス時も、ファジーカスがインサイドのポジション取りに固執すると、八村や渡邊、馬場らのドライブするスペースを消してしまうシーンが見受けられた。八村とファジーカスの住み分けは課題のひとつだ。