来季FAの目玉、カワイ・レナード。
静かなるスターはこれだけすごい (3ページ目)
コービーを引き合いに出されるほどの得点力がありながら、守備にも優れ、ダンカンを彷彿とさせる献身的なチームプレーヤー。キャラクター的にはやや地味でも、これほど多くの長所を持った選手はなかなか現れるものではない。FAマーケットに出れば人気選手になることは間違いなく、もし彼を失えば、残されたチームが大打撃を受けることも必然だ。
レナードが去ってしまった場合、来季以降のラプターズは優勝の可能性が極めて低くなる。一気にチーム解体に向かう可能性も指摘されており、カイル・ラウリー、サージ・イバカ、マルク・ガソルといったベテランプレーヤーたちの行方も、ある意味で「レナード次第」と言える。
ラプターズは下馬評どおりにバックスに敗れ、レナードはFAでチームを去るのか。76ers戦のスーパーショットは栄光の記憶として、短すぎた希望の象徴になってしまうのか。
それとも、ラプターズがバックスを番狂わせの逆転で破り、NBAファイナルに進出してトロントにおける"レナード時代"は続くのか。静かなるスーパースターの背中に、さまざまなものが委ねられている。
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