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NBAセミファイナル、
「キング」レブロンに引導を渡す若手は誰だ? (3ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 司令塔のカイル・ロウリー(PG)は、セカンドラウンド進出を決めるとこう語った。

「いつもやっていることを確実に遂行できれば、どんな相手であろうと打ち負かすことができる」

 一方のキャブスも、スターターのメンツは昨季とほぼ同じである。シーズン序盤はケビン・ラブ(PF)をセンターに起用してスモールラインナップで戦っていたが、トリスタン・トンプソン(C)をスターターに戻したことで、先発の顔ぶれは昨季のカイリー・アービング(PG/ボストン・セルティックス)からカイル・コーバー(SG)に変わっただけだ。

 しかしラプターズとは異なり、今季のキャブスはチームの成熟度が高まっていない。シーズン途中に多くの選手を獲得したがフィットせず、最終的には昨季のスターターからアービングを失っただけの状況に戻さなければならなくなった。つまり、苦肉の策で現状をしのいでいる今季のキャブスは、昨季よりも大幅にパワーダウンしている。

 レブロンがファーストラウンド以上の活躍を見せるか、もしくはラプターズがスウィープされた昨季の悪夢に悩まされでもしないかぎり、戦前予想はキャブス不利と言わざるを得ないだろう。

ボストン・セルティックス(2位/55勝27敗)
vs.
フィラデルフィア・76ers(3位/52勝30敗)

 レギュラーシーズン後半、セルティックスは絶対的エースのカイリー・アービング(PG)が戦線離脱。第2シードの座こそキープしたものの、エース抜きでファーストラウンドを勝ち抜くのは困難だと思われた。しかも対戦相手は、第7シードながらヤニス・アデトクンボ(SF)を擁する成長著しいミルウォーキー・バックス(44勝38敗)である。

 しかし、アービングはコートにはいないだけで、チームメイトとともに戦っていた。控えPGのシェーン・ラーキンが言う。

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