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NBAセミファイナル、
「キング」レブロンに引導を渡す若手は誰だ? (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 ただ、決勝点を決めたレブロンの歓喜する姿に、違和感を抱いたファンも多いのではないだろうか。この試合はファイナルでも、カンファレンス・ファイナルでもない。ファーストラウンドで3勝2敗と王手をかけただけのゲームだ。

 続く第6戦、キャブスは87−121の大差で敗れる。勢いは完全にペイサーズだった。しかし第7戦を前に、レブロンは達観したコメントを残す。

「"ゲーム7"はスポーツにおいて最高の言葉だ。ホームでの第7戦は、ファンなら誰もが興奮するはず。ファンは自分がその試合の一部になれることを喜んでいるはずだ。チームのみんなにも、ゲーム7の一部になれることに興奮し、楽しんでもらいたい」

 そして迎えた第7戦、レブロンは足を痙攣(けいれん)させながら45得点をマーク。最終的に105−101でゲーム7を制し、首の皮一枚で勝ち上がった。

 対するラプターズは、ファーストラウンドでワシントン・ウィザーズ(8位/43勝39敗)と対戦。2連勝後に2連敗、そしてふたたび2連勝し、トータル4勝2敗でセカンドラウンドに駒を進めた。

 キャブスvs.ラプターズのカードは、昨年のカンファレンス・セミファイナルと同じ顔合わせである。そのときはキャブスがラプターズをスウィープ(4連勝)で破っている。

 しかし、今季は状況がまったく違う。ラプターズは放出したデマール・キャロル(SF/ブルックリン・ネッツ)に代わり3年目のOG・アヌノビー(SF)をスターターで起用したが、それ以外は昨季とほぼ変わらないメンバー。チームの成熟度が高まった結果、第1シードの獲得に成功している。

 さらに2年目のパスカル・シアカム(PF)やフレッド・ヴァンブリード(PG)といった若手が急成長を遂げ、セカンドユニットも充実。実際、ウィザーズとの第6戦は第4クォーターでベンチメンバーが活躍し、貴重な白星を手にしている。

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