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【NBA】王者との再戦、キャブスは
「万全なら」の仮説を証明できるか (3ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 その後、カンファレンス・セミファイナル(対ポートランド・トレイルブレイザーズ)の第4戦でカリーは復帰するも、格下のブレイザーズ相手に延長の末の辛勝。続く第5戦も125-121という接戦で逃げ切り、カンファレンス・ファイナルに進出した。もはや、レギュラーシーズンで見せた爆発力と勢いは、すっかり影を潜めていた。

 そして、さらなる崖っぷちに立たされたのが、オクラホマ・サンダーとのカンファレンス・ファイナルだ。シリーズ第1戦はホームの試合にもかかわらず、いきなり黒星スタート。第2戦こそ盛り返して勝利するも、第3戦と第4戦は今シーズン一度も経験しなかった連敗を喫した。しかも第3戦は28点差、第4戦が24点差という大敗だった。

 NBAの長い歴史で、カンファレンス・ファイナル1勝3敗という状況に追い込まれたことがあるチームは、計232チーム。そこから3連勝して逆転勝利を果たしたのは、わずか9チームしかない。つまり、1勝3敗となったウォリアーズが勝ち抜く確率は、単純計算で3.9%しかなかったことになる。

 それでもウォリアーズは王者の意地を見せ、第5戦を120-111で勝ち切った。しかし第6戦、またも崖っぷちに立たされることになる。第4クォーター残り5分48秒の時点で、ウォリアーズはサンダーに対して7点のリードを許していた。そんな危機的状況を救ったのは、エースのカリーではなく、相棒のトンプソンだった。

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