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【女子バスケ】3大会ぶりの五輪出場へ渡嘉敷来夢が「やってやる!」 (4ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 懸念があるとすれば、スタミナと対応力だ。「アメリカに行って気がついたけど、日本は本当によく走る」という渡嘉敷のWNBAでの出場時間は日本にいた時に比べると少ない。日本代表ではエースとしての働きが求められ、連戦のためにスタミナが必要となる。またストームではアウトサイドのシュートを多く求められるポジションに挑戦していたが、日本ではインサイドでアタックするプレーも要求される。アメリカのスタイルから日本への"逆アジャスト"を短期間でやり通さなくてはならない。

 それでも、日本のエースは「やってやりますよ」と笑顔を見せる。その理由はひとつ。「個人のレベルアップのためでもあるけど、日本代表として世界に通用する選手になるためにアメリカに行った」からだ。

 インサイドでコンビを組む間宮は「私たちがタクに合わせるのではなく、彼女が私たちに合わせてほしい」という注文を出す。これまで創り上げてきた日本のチーム力に、渡嘉敷ならば、プラスアルファを加えられると期待してのことだ。

 渡嘉敷のストームでのチームメイトには、アメリカ代表で3度の五輪金メダルを獲得したベテランガードのスー・バードがいる。そんな世界一の司令塔から「選手である以上、オリンピックは経験すべき場所だと言われた」と話す渡嘉敷の目は輝きを増し、そしてこう言い切った。

「WNBAでプレーしてから、よりオリンピックに行きたくなりました。中国や韓国が私をどう抑えにくるのかが楽しみだし、逆に私は1対1のディフェンスがよくなったと思うのでライバルたちを抑えたい。ただオリンピックに行きたい。その思いで戦います」

 アウェーの地で走力を発揮し、渡嘉敷が持つプラスアルファを融合すること。このチャレンジを乗り越えてこそ、2004年のアテネ大会以来、3大会ぶりとなる五輪切符を手にすることができる。

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