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【女子バスケ】3大会ぶりの五輪出場へ渡嘉敷来夢が「やってやる!」 (2ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 大会方式は、アジアのレベルIに属する日本、韓国、中国、チャイニーズ・タイペイ、タイ、インドの6カ国で総当たりの予選リーグ戦を行ない、上位4チームが準決勝、決勝に駒を進める。予選リーグと準決勝以降での再戦があるだけに、手の内を知り尽くした中での駆け引きが、アジア選手権の常だ。

 前回大会(2013年)はこの駆け引きなしで43年ぶりの栄冠をつかむことができた。アジアのライバルとして立ちはだかる2強のうち、中国が世代交代の真っ只中で若さを露呈し、韓国は世代交代が遅れ、30代のベテラン勢がスタミナ不足に陥ったため、日本の得意とする走力を生かすことができたからだ。日本は大会MVPを獲得した渡嘉敷を筆頭に、ベスト5を受賞した吉田、間宮佑圭(まみや ゆか/JX-ENEOS)ら充実期を迎えたメンバーが完全にライバルたちを凌駕した。

 緩やかながら世代交代を進めていた日本は、若手が経験を積み、今後の伸びしろに期待がかかるところ。だが今回、日本はチームの方針を変えた。というより、変えざるを得なかったといったほうが正しいだろう。それは、昨年の世界選手権で惨敗したからだ。

 昨年の世界選手権で日本は、司令塔の吉田が膝の故障によって戦線離脱をした影響もあったが、あまりにも走れないまま予選リーグ3連敗を喫して大会を終えた。いまやどこの国も大会前に手合せをして情報を入手する時代。アジア制覇をした日本には大会前にたくさんの試合のオファーが舞い込み、今は手の内を知られる怖さよりも強豪国と戦って力をつけていくことが先決とばかりに、9カ国との対戦にトライをした。だが、そこでスカウティングされたことを本番で覆すほどの対応力はまだ備えていなかった。

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