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日本バスケ界にある格差。
何のために新リーグをつくるのか? (4ページ目)

  • 木村元彦●取材・文 text by Kimura Yukihiko
  • 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita

会場の大きさや観客動員数など、日本バスケットボール界にはまだまだ課題がある会場の大きさや観客動員数など、日本バスケットボール界にはまだまだ課題がある
――リーグ統合の話に戻りますが、リーグがふたつある中でビー・コルセアーズのオーナーもされている廣田さんから見てbjの今の影響力はどのようなものとして捉えられていますか。

「とにかく日本のバスケットボールに一石を投じるという意味であれば、bjはものすごいオフェンシブなリーグなんです。ディフェンスよりはオフェンス。で、いかに魅せるかっていうパフォーマンスも大切にしてきた。それで人気も出てきていたんです。そういう経緯を経て、今の上位チームは最近はディフェンスをどう組み立てるかっていうことも真剣に考え始めてそれを戦略化しています。


 bjについては黎明期で、うちに来てくれているブースター、サッカーでいうサポーターですよね。その人たちも、『あっ、バスケットもそういう風に、主体的にチームに関わるととらえていいんだ。サポーターみたいに考えていいんだ』という考えで動いてくれています。ここから文化になっていけばと思っています」


 Jリーグもそうであったが、プロ化とその成功にはサポーターの存在は不可欠であった。悲願に向けてブースターの存在というものが、クローズアップされていくのではないだろうか。

 廣田氏の発言のような長いスパンでの育成の到達点に、プロリーグというものが存在していれば、その先の世界進出もおのずと見えてくるであろう。

 1993年にJリーグが開幕したときに、一体、どれだけの人間がこれほどの日本人選手の欧州での勇躍を予想しただろうか。今後は、今までの20年をその先につなげられた20年と言われるようにしてほしい。
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シリーズ 『スポーツ紛争地図』

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