2012.10.05

日本バスケ界にある格差。
何のために新リーグをつくるのか?

  • 木村元彦●取材・文 text by Kimura Yukihiko
  • 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita

『スポーツ紛争地図』 vol.1 第2回
昨季のbjリーグ王者は琉球ゴールデンキングス。新シーズンは10月6日に開幕する photo by AFLO
 バスケットボールの悲願、統合プロリーグに向けての課題は、いくつもある。「レギュラーシーズンの一本化」がまず上げられようか。

 bjがそもそもJBLを反面教師にした部分があるために、レギュレーションが異なっている。これをリーグ間で理想に向けて協議する必要がある。

 社団法人・神奈川県バスケットボール協会の理事である廣田和生氏はbjリーグ横浜ビー・コルセアーズの代表も務め、今シーズンからbjリーグの幹事会及びコンプライアンス委員会のメンバーに就任している。

 かような両リーグの葛藤を知る人材は薩摩と長州の橋渡しよろしく、日本バスケットの将来のためにJBLとbjの統合を願ってやまない。

 自らも組織に身を置きながら、一石を投じたく発信する廣田氏の勇気ある提言をここに記すことこそ、書き手の責務と考える。

――新しいリーグはチーム参加の公募もしたわけですが、bjのチームの立場からするとどのように見えていますか。

「あの公募の条件を読みとるだけでもふつうに問題は見えてくると思います。先ほどおっしゃったように、先送りというような問題もあれば、ものすごく金額の高いサラリーキャップ(所属選手全員の年俸の上限を設ける制度)になるということもあります。

 はっきり言えば、あれ(1億5千万円)はbjの1年分の運営費になってしまうわけですから、やはり公募に二の足を踏みます。そこは大企業には勝てないですよね。だから冷静に判断するとお金持ちのチーム以外は勝てないリーグになってくる。スポーツの一番面白くて大事なことはやはり、試合が拮抗してどちらが勝つか分からない展開、その為のサラリーキャップですから」