【F1】角田裕毅「エンジニアと息が合っていない」問題 根底にあるのは相手を絶対的に信頼できていない点だ
F1第14戦ハンガリーGPレビュー(後編)
王者マックス・フェルスタッペンと0.163秒差という誇らしい事実に影を落としたのは、「結果」だけではない。
ベルギーGPで問題となったチーム内のミスコミュニケーションが、またしても露わになってしまった。そのことにも、角田裕毅(レッドブル)はフラストレーションを募らせていた。
角田裕毅はエンジニアとの問題を解決したかに思えたが... photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る 先週の問題を受けて、角田と担当レースエンジニアのリチャード・ウッドはしっかりと話し合い、金曜の走り始めからふたりの無線交信は明らかに改善していた。交信の頻度は上がり、やりとりは簡潔に、具体的に、ハッキリとした発音で、お互いに復唱確認を怠らなかった。
しかし土曜午前のFP3で、最後のアタックランに向かう際にブレーキバランスの戻し忘れが発生する。予選に向けた最終確認ができないまま、ぶっつけ本番のセットアップ調整となってしまった。
「走る前に確認してくれよ、寝てるんじゃないよ!」(角田)
それ自体は、ガレージ内でマシンの電子セットアップデータを書き換えるデータエンジニアの作業ミスである。角田車を統括する担当レースエンジニアがダブルチェックしていれば、未然に防げたミスだった。
ただし、あと2回アタックをする時間は残されていたものの、その2回ともにターン1やターン2で挙動が思わしくなくアタックを中断したのは角田自身だ。そこでアタックしなければ時間が足りなくなるという事実を共有できていなかったのは、レースエンジニアと角田のコミュニケーションミスと言えた。
つまり、予選に向けた最終確認ができなかったのはブレーキバランスの設定ミスだけではなく、それぞれが改善できる余地があったことになる。
そして決勝でもピットインのタイミングを巡って、角田がフラストレーションを露わにする場面があった。
「コミュニケーションの誤解なのか、なんなのかわかりませんけど、もしポイント圏内を走っていたとしたら、そのせいでポイントを失っていた。ちょっとこれは話し合うべきだなと思います。(原因は)わからないです。わかっていたら今回も防げていると思います。そこをしっかりと話さなきゃいけない」
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
















