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【F1】角田裕毅の純粋な速さはレッドブルも高く評価 世間で沸き起こる「ドライバー交代論」など意に介さない (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【実力と無関係のところで終わった】

 見た目上のマシンは、ペースが改善していたようにも感じられた。しかし、それはレースペースだからこそ目立たなかっただけで、根本的な問題は改善できていなかったという。

「残念ながら改善していませんでした。レコノサンスラップ(※)の時点でそれは感じられていましたし、本来のグリップレベルにはなっていませんでした。

※レコノサンスラップ=決勝レース開始前にピット出口からコースインしたマシンがコースを1周して、ダミーグリッドに着くまでの走行のこと。

 特に大きな変化は感じられませんでしたが、少なくとも今日のデータから何かは学べると思います。セットアップを変更して、僕のことを最大限サポートしてくれたチームには感謝しています」

 イモラからの3連戦はいずれも予選で不発に終わり、本来の速さを結果につなげることはできなかった。特にこのスペインGPの週末は、自分の実力と無関係のところで終わってしまった。

 スペインでの結果について、角田は意に介していない。純粋な速さという点では、チームからも高い評価を得ていると明かす。

「正直に言って、今週末は特殊だと思っています。イモラとモナコは運に恵まれなかった部分もありましたし、モナコの予選でうまくいかなかった部分もありますけど、それを除けば、いくつかのセッションで見えてきたペース自体は悪くないと思います。

 イモラやモナコのFP1でマックス(・フェルスタッペン)より速いペースで走れたレッドブルのドライバーはいなかったので満足していると、チームから何度も聞かされています。もちろん、彼と同じレベルで走れるようになるにはまだまだ改善が必要ですけど、いくつかのセッションではその片鱗は見せられているのではないかと思います」

 イモラのQ1でクラッシュして交換を余儀なくされて以来、角田はスペアモノコックを使っている。それでもイモラの決勝ではピットスタートから入賞を果たしたように、スペア使用の問題は見受けられなかった。

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