【F1】角田裕毅のレッドブルでの第2章 マイアミGPは限界までプッシュできるチャンスが2回 (3ページ目)
【マイアミは厳しいコンディション】
マイアミGPの舞台「マイアミ・インターナショナル・オートドローム」は、NFLマイアミ・ドルフィンズの本拠地ハードロック・スタジアムの敷地内に作られた特設サーキットである。3本の長いストレートを低速コーナーでつないだレイアウトだ。
実質11のコーナーのうち、7つが時速100km/h以下の低速コーナー。レッドブルが大苦戦を強いられたバーレーンのサーキットと似た「ストップ&ゴー」の特性だ。ただし、バーレーンのような直線的なハードブレーキングは少ないため、これがどう影響するかだ。
気温は30度近く、海が近いこともあって湿度も高い。ドライバーにとっても、マシンにとっても厳しいコンディションだ。そして日曜には、雷雨の予報もある。
角田はレーシングブルズ時代と同じく、事前の予想は立てることなく自分たちのやるべきことに専念する、というスタンスで今週末に臨むという。
「特に考えていません。ただ素直に走って、結果を出していくだけですね。スプリントだからといってアプローチを変えることはありませんし、どちらのレースでも絶対にポイントを獲りたい。そこが一番のターゲットですね。
もちろん、予選ではQ3に行きたいです。過去2戦のQ1・Q2では、ビルドアップできてもQ3でまとめきれていない部分が大きかったので、今回はQ3でアタックラップをまとめきれればと思います」
まずは予選でいかにマシンの限界に近づけるか。限界を探り、限界を超えることなく、限界に近いところまで行く──。そういう戦いが、今の角田には求められる。
限界を把握して限界ギリギリを削り取るマックス・フェルスタッペンとは、まだ同じステージで戦えるわけではない。そのことも、角田自身はよくわかっている。
地に足を着けたスタンスで、角田はしっかりと一歩ずつ前へと進んでいくはずだ。
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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