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【F1】ホンダの2026年型パワーユニット開発は苦しんでいる? ホンダ・レーシング社長に直撃した (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【ニューウェイの加入でさらに変わる】

── ベンチテスト等も含めて、開発の進捗はいかがでしょうか?

「ICE側はレースに実戦投入する仕様でこそないものの、(V6ターボエンジンとして)できあがったものがあって、それをベースにベンチ上でいろいろと確認を進めている状況です。まだこれからいくつもタマを投入して、あと数回の設計変更を入れながら性能を上げていくことになります。

 12月くらいには最終仕様を確定して、実戦投入するパワーユニットに仕上げていかなければなりません。だからそういう意味では、残されている時間は10カ月あるかないか。それに合わせて、アラムコとの燃料開発、バルボリンとのオイル開発も同時に行なっていますし、アストンマーティンとのトランスミッションも双方のファクトリーでテストを進めています」

── アストンマーティン側は元メルセデスAMGハイパフォーマンスパワートレインズ責任者のアンディ・コーウェルCEO、HRC側は渡辺社長が座長となってステアリングコミッティ(運営委員会)ですべての開発を統括しているとのことですが、開発におけるアストンマーティンとの技術連携はスムーズに進んでいるのでしょうか?

「アンディさんは自分がやりたいことが明快な方なので、すべてにおいてスパッと決めていきます。非常に信頼できる相手ですね。もともとパワーユニットマニュファクチャラーの方ですから、我々の悩みや、こういうことを協力してほしいといった要望にも理解が深い。カウンターパートとして非常にいい存在です。

 エイドリアン・ニューウェイ(2025年3月にアストンマーティンのF1マネージングテクニカルパートナーに就任予定)さんにはまだお目にかかっていませんが、そこに彼が入ることで、さらに変わってくるのかなと思います。

 今までカスタマーをやっていたチームがワークスとしてやるには、かなりの発想の転換が必要です。それは角田哲史(ラージプロジェクトリーダー)やウチの技術者も感じていて、当初は『どんなパワーユニットなんですか?』というカスタマー的な発想だったのが、今ではたとえば『こういうクルマにしたいから、こういう搭載位置にできないか?』という考え方に変わってきました。それには角田も『かなりいい方向になってきている』と話していましたし、いい議論ができるようになってきていると感じています」

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