角田裕毅の来季シートはどうなる? レッドブルはペレスと契約延長「彼らが僕を必要としないなら...」 (3ページ目)
【ハース小松礼雄代表が語るドライバー候補】
2026年の車体およびパワーユニット(PU)の全面的なレギュレーション変更を前に、どのチームもドライバーラインナップは早い段階で確定させて、この大変革を乗りきろうとしている。マシンとPUが大きく変わるからこそ、ドライバーは固定で臨むべく、ドライバーたちとは2025〜2026年をまたぐ契約が交わされている。
だから角田も2025年の単年契約に飛びつくのではなく、2026年も含めたオファーを提示するチームと契約を交わさなければならない。でなければ、2025年末にはほかに空席がないという状況に陥りかねないのだ。
RBとレッドブルが角田に2026年以降も含む複数年契約を提示してくれるのなら、それはホンダドライバーとしてではなく、ひとりのF1ドライバーとして評価・起用するということになるのだから、角田としても喜んで契約を交わせばいい。
だが、ホンダとの関係ありきで2025年の単年契約しか提示しないのであれば、角田はF1ドライバーとしてさらに飛躍すべく、次のステップを考えなければならないだろう。
しかし冒頭に述べたように、中団トップのドライバーとなった角田への他チームの評価は高く、角田はチームを選べる立場にある。
ただ「速い」というだけでなく、F1ドライバーとして求められる「振る舞い」の点でも、今年は徹底してイメージの向上を図ってきた。
無線で喚き散らすこともなければ、バカげたミスをすることもない。チームとともにレースを作りあげ、チームのためにレースをし、ことあるごとにチームへの感謝を述べる。そういう洗練されたF1ドライバーになろうと努力しているからこそ、他チームからの評価も高まっている。
ニコ・ヒュルケンベルグの離脱が決まっているハースも、角田のようなドライバーを求めている筆頭候補だ。小松礼雄チーム代表はこう語る。
「ニコは非常にいいリファレンス(比較基準)です。予選でウチのクルマがどんな速さを持っているのか、という点について、ウチらがものすごく必要としていたリファレンスをもたらしてくれたわけです。
フィードバックも非常に優秀です。フィードバックをもとにマシンを開発できるドライバーですし、彼の仕事に対するスタンスもすばらしい。ですから、我々としては彼のそういう能力に代わるドライバーを見つける必要がありますし、探しているところです」
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