角田裕毅は「マシンに合っている」と自信 ドラッグが大きいアルファタウリでも「超高速のモンツァ」で戦える理由 (2ページ目)
【モンツァ用リアウイングとの相性は悪くない】
チームと角田自身、全員で選んだこの戦略が間違いだったことは確かだ。
しかし、ここから学んでさらに成長することが重要である。前半戦最後のベルギーGPから大きく変わった角田のアプローチが、さらにいいかたちで結果につながるまでには、もうしばらくこうした試行錯誤がいることだろう。
今週末のイタリアGPは、言わずと知れた超高速サーキットのモンツァで行なわれる。
このモンツァに対し、角田は自信を持っていると言う。
「コーナー自体は自信あります。縁石だったりバンピーなところでは、メカニカル的に僕らのクルマはけっこう良い。縁石に乗ったときの振動も少ないですし、クルマの挙動が変わりにくい。
僕らのクルマは、高速コーナーではとてもうまく機能すると思う。マシンに合っているのではないかと思います。夏休み前のスパでもローダウンフォース仕様で走った時、マシンバランスはとてもよかったですし」
ベルギーGPでは最高速を稼ぐため、モンツァ用のリアウイングを装着して走った。しかし、マシンは思いのほかフィーリングがよく、第4戦アゼルバイジャンGP以来の入賞を果たした。
その一方で、不安もある。もちろんストレートスピードだ。
「心配なのはストレートスピードですね。クルマのドラッグが多くてストレートが伸びないんですが、ここは特にストレートスピードが重要なので、そこだけがちょっと心配です。
そこはFP1を見て、どうなるかですね。どのチームも最も低いダウンフォースレベルで走るので、ものすごく速くて、シケインへのブレーキング、特にターン1へはハードブレーキングでトリッキーです」
AT04は依然としてライバルよりもドラッグ(空気抵抗)が大きく、ストレート車速が伸びない。ライバルたちも薄いリアウイングを装着してくるモンツァで相対的な競争力がどうなるか、そこが心配というわけだ。
ただし、同様の特性を持つアゼルバイジャンGPでも長いストレートで十分にライバルたちと渡り合えているのだから、モンツァでも戦える可能性はありそうだ。
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