角田裕毅は「限界まで攻めるアプローチ」を変えるつもりはない! 得意のハードブレーキングで入賞圏「残り2席」を奪い取る (3ページ目)
【来季シートの噂もちらほら...】
重要なのは、予選で前に行き、できるだけ上位でレースを戦うことだ。そうすれば遅いクルマに抑え込まれたりせず、予選よりも圧倒的に優れているアルファタウリのレースペースを遺憾なく発揮することができる。
「ペナルティを受けたとはいえ、バルセロナで9位フィニッシュできたこと自体はポジティブですし、レースを通してソリッドなペースがあったと思います。今年のレースでは安定していいペースなので、今週もそれを最大限に発揮したいと思っています。問題は予選。そのポジションを上げれば、もう少しラクにレースをすることができるので、それが今週末の目標です」
マイアミもモナコもバルセロナも、内容としてはこれ以上ない十分な出来だった。レッドブルの来季シートや2026年のアストンマーティン・ホンダのシートを巡って噂が立つのも、F1パドックが今季の角田の成長をはっきりと認めているからだ。
ただ、ほんのわずかの綻びで、ポイントは簡単に逃げていってしまった。
このカナダでは、完璧なレース週末を貫き通したい。その結果として、角田裕毅とアルファタウリがどこまで行けるのか──。
そろそろ今シーズンの真の力を、結果というかたちで見せてもらいたい。
著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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