「2024年にはF1に行く」史上初のF2ランキング首位に立つ岩佐歩夢は「今までの日本人にはいなかったタイプのドライバー」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

【日本人初のF2王者なるか】

 これまでに多くのドライバーたちが挑み、才能があったとしてもF1のチャンスを掴むことなく、夢破れては去っていった。

 しかし、そんな試練さえも自分の努力と知性で乗り越え、そしてコース上で速さを結果に結びつけて勝ってくる。今までの日本人にはいなかったタイプのドライバーだからこそ、岩佐歩夢は日本人初のF2選手権リーダーの座についている。

「チームとしてかなり改善できているのは見えています。ただ、ここからしっかりと細かい煮詰めをやっていけるかどうかが、チーム選手権を戦えるかどうかにつながります。そのためにも、ドライバーふたりとも上位で戦えることが絶対条件なので、まずはそこを前提にやっていく必要があると思います」

 FIA F2の2023年シーズンは、14ラウンドのうち3つが終わったばかりでしかない。まだまだ長いシーズンで、岩佐がこれまでの日本人には成し得なかった戦いぶりを見せてくれるはずだ。

 その先には間違いなく、F1への道がある──。

プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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