岩佐歩夢のレース歴は驚愕「まだ3年」。レッドブルの英才教育で「F1に上がった瞬間から戦えるドライバーになる」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

【渡欧すぐフランスF4王者に】

 岩佐は初年度をこう振り返る。

「自分としては70点〜75点くらいかなと思います。クルマはずっと速かったので、残り3割はまだまだ改善できたところがあったんじゃないかと。シーズンはじめの時点ではランキング5位になれるなんて思っていませんでしたけど、今考えれば、自分が持っていたスピードとチームの持っていたポテンシャルからすれば間違いなくこの結果は十分ではないと思っています。

 自分がF2で2年目だとか経験のあるドライバーであれば、このパッケージがあればチャンピオン争いができたと思います。前半戦にミスで落としたレースだったりモンツァの失格だったり、すべてを考えれば余裕でスーパーライセンスポイントは獲得できていたはずだと」

 驚くべきは、岩佐がカートを卒業してSRS(鈴鹿レーシングスクール/現ホンダレーシングスクール鈴鹿)で首席を勝ち取り、本格的なレース活動を始めてから、まだ3年しか経っていないということだ。

 2020年に渡欧してフランスF4で圧勝してチャンピオンとなり、FIA F3を経て2022年にはFIA F2に昇格し、ポールポジション2回とメインレース2勝を挙げた。そしてその結果以上に、前述どおりの成熟ぶりに驚かされる。

 岩佐曰く、その基礎はSRSで学んでいる頃に形づくられたものだという。

「正直なところ一番成長できたのは、スーパーFJをやりながらスクールに行っていた2019年で、あの年が成長の伸び幅は一番あったと思います。ただ練習走行をするだけでは意味がなくて、SRSで学んだことをスーパーFJでトライしてみたり、毎セッション組み立てながらやっていくことで発見があり、成長できたんです。

 あそこでしっかりとした基礎ができていたので、そこから今に至るまで(ヨーロッパに来てから)そこに積み重ねをしてきたような感じ。それがうまくいっているのが、昨年のF2の結果だったんじゃないかと思っています」

 2022年からはレッドブルのファクトリーにも足しげく通い、シミュレーター作業のみならず、F1を学ぶためのさらに複雑なプログラムをこなしているという。F2のレースがない時にはファクトリーのミッションルームで無線やインターコムのやりとりを聞きながら、F1のセッションをリアルタイムで見て学んでいる。すでにレッドブルの英才教育が施されている状態だ。

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