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角田裕毅の「キレやすい」イメージに世間とのズレ。「最近は自分自身をうまくコントロールできている」 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

角田の無線がフィーチャー

 第12戦フランスGPのポールリカールは、中速コーナーを中心に低速から高速までありとあらゆるコーナーがあり、なおかつ長いストレートもある。ダウンフォース不足のAT03では苦戦を強いられたはずだが、このアップグレードによってこうした特性のサーキットでも中団グループのトップに舞い戻りたいというのがアルファタウリの狙いだ。

「今回のアップグレードでトップ3争いができるようになればと思います......もちろん冗談です(笑)。トップ6〜7というあたりですね。僕たちの持っている(シミュレーションの)数値上では、最大限によかったとしてもそのあたりです。でも、すべてのサーキットがそれぞれ違いますから、マシンがどのように機能するかも違ってきます。少なくとも0.3〜0.4秒ほど速くなることを期待しています」

 第11戦オーストリアGPでは予選でQ3進出を狙える速さがあり、アタック直前のいざこざがなければ角田もQ3進出を果たしていた可能性は十分にあった。しかし、土曜日以降の異様なパフォーマンス不足と低迷。これについては、セットアップ面とドライビング面で予選にフォーカスしすぎた結果だったと見ているようだ。

「スプリントレース週末だったために1回のフリー走行で予選に臨まなければならなかったので、僕らはFP1では予選にフォーカスした作業をしたんです。なので予選パフォーマンスは悪くありませんでしたし、2台ともにQ3に進むポテンシャルがあったと思います。

 でも、予選に集中しすぎた結果、決勝(ロングラン)のタイヤマネージメントでは苦戦することになってしまったということだと理解しています」

 第9戦カナダGPでピットアウト直後にクラッシュするミスを犯して以降、角田の無線がフィーチャーされることが増えた。

 それによって、世間では"キレやすい"というイメージが再び強くなり、レッドブルがメンタルトレーナーをつけたという報道や、ヘルムート・マルコが「驚くほどキレやすいが、驚くほど速い」と評したコメントが出回って、さらにそういった見方が強くなった。

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