角田裕毅に「2年目のジンクス」は心配なし。新生ホンダも2025年までサポート、再びF1参戦の可能性も?

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

2022シーズンF1注目ポイント@中編

 待ちに待った2022シーズン開幕。ホンダF1が有終の美を飾ってから早3カ月、最速を目指す世界各国のトップドライバーが再び集結した。バーレーンGPから始まる今季23戦のレースでは、果たしてどんなドラマが待ち受けているのか。今季F1を楽しむ注目ポイントをピックアップする。

◆F1注目ポイント@前編はこちら>>「今季F1フェルスタッペンの対抗馬は?」

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開幕前テストでも冷静に仕事をこなした角田裕毅開幕前テストでも冷静に仕事をこなした角田裕毅この記事に関連する写真を見る(4)角田裕毅「2年目の飛躍」なるか?

 デビュー1年目の昨シーズンは大きな期待を受けながらも、不本意な結果に終わってしまった角田裕毅。だが、1年間の経験でよくなかったところを学び、それらを改善して開幕に臨んでいる。

 ドライビング技術やマシンに対する理解度だけでなく、レース週末の戦い方、そしてトレーニングやエンジニアとのコミュニケーションといったレースに対する心構えなど、角田は自分の甘さに気づいた。F1で成功を収めるために必要なことを学んだという。

 アルファタウリのフランツ・トスト代表や、レッドブルのリザーブドラバーを務めていたアレクサンダー・アルボンなど、周囲の人々に恵まれた点も大きい。

 2022年の角田は「何をどうすればどんな結果になるのかが見えている」と言う。だから根拠のない自信で荒唐無稽な目標を立てて、その理想と現実の違いに焦ってオーバードライブするようなことはなくなるだろう。そして、それによって引き起こしてしまったミスに萎縮してしまうこともなくなるはずだ。

 開幕前テストから冷静な姿勢で自分の仕事をこなし、チームからはピエール・ガスリーとまったく同等のテストプログラムを任された。

 最終日最後のC5タイヤによるアタックランをまとめきれなかったことには本人も悔しさをにじませていたが、2日目には57周連続のフルレースシミュレーションを完走して見せた。ペースやタイヤのデグラデーション(性能低下)ともに上々とは言えなかったが、そこから修正すべきポイントを学ぶことができた。アタックラップのミスも同じだ。

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