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15歳の日本人女性レーサーが目指す世界の頂。身体は吉田沙保里が目標 (4ページ目)

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 熱田 護●撮影 photo by Atsuta Mamoru

ーー今シーズンはJuju選手にどんな結果を求めますか?

野田
 もちろんいい結果を出すに越したことはないのですが、アメリカのレースは非常にレベルが高く、参加台数も多いです。経験豊富なドライバーもたくさんいます。あとデンマークではイベントが開催されるサーキットが3カ所しかなかったですが、アメリカは6カ所もあります。

 本番前にレースが行なわれるサーキットでのテストは限られていますので、今年はさほど高望みはしていません。ひとつでも多くのレースをして、いろんなことを吸収してほしい。毎戦毎戦、少しずつでもいいので成長していって、最終的にトップ争いができるところまでいければいいかなと思っています。

ーーアメリカでのチャンピオン獲得は数年スパンで考えているのでしょうか?

野田
 Jujuと一緒に何年も戦ってきて、マシンを操る能力や速さに関しては上のクラスでも通用するのはわかっています。でもこの先、上のカテゴリーにステップアップして男性ドライバー相手に戦う時には、もっと体力をつける必要があります。

 今までも速い女性ドライバーはたくさんいましたが、女子レスリングの吉田沙保里選手のレベルまで体づくりに取り組んできた女性ドライバーは、自分の知る限り見たことがありません。オリンピックで金メダルを取るぐらいの精神力を持って、本人が体づくりを努力すれば、上のクラスでも結果を出せると思っています。

 だから今年は、トレーニングを含めて自分のやるべきことをしっかりとやることが目標です。結果だけにこだわっていません。アメリカで戦うことはもちろんですが、すべてのサーキット、マシン、チームが本人にとって初めてです。他の選手に比べて、だいぶハンデはあるわけですね。最初からそれをプレッシャーに感じて、「結果を出さなきゃ」と思いながらレースをしても楽しくありませんから。今年1年が勝負ではなく、もう少し長い目で見ているというのが本音です。

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