2020.11.05

ホンダF1、最後の挑戦。
メルセデスAMGのひとり勝ちはもう許さない

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Boozy

 14年ぶりに行なわれたイモラの予選で、ホンダ製パワーユニットを搭載する4台はすべてトップ8に入る速さを見せた。

 レッドブル勢だけでなく、本拠地ファエンツァから目と鼻の先の地元レースを戦うアルファタウリ勢もフリー走行から快走を見せ、ピエール・ガスリーが予選で4位に飛び込む大健闘を見せた。

予選では速さを見せたレッドブル・ホンダだったが...「あいかわらずメルセデスAMGが速いなかで、とくにマックス(・フェルスタッペン)とガスリーはチームが持っているパフォーマンスを最大限に引き出して走ってくれたと思います。しかし、Q2が始まったところでマックスのパワーユニットにトラブルが発生したこともあり、ホンダとしては予選結果だけを素直に喜べない複雑な心境ではあります」

 ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはこう振り返った。

 Q2の最中、フェルスタッペン車のパワーユニットに問題が発生し、タイムアタックを中断してピットに戻りパーツの交換作業を行なわなければならなかった。ただ、レッドブルとホンダのメカニックの驚異的な交換作業で再びコースへ送り出し、無事にQ2を突破することができた。

「各パーツ交換にかかる標準的な時間は事前に把握して(トータルの)作業時間を算出しているんですが、それよりもはるかに速い時間で作業を完了してくれました。レッドブルのメカニックがカウルを開け、ホンダのメカニックがパーツを交換し、またレッドブルのメカニックがカウルを閉めるという作業でしたが、双方ともに想定以上の速さでした」(田辺テクニカルディレクター)

 エンジニアがすぐにテレメトリー上で問題パーツを特定し、メカニックがハンガリーGPのスターティンググリッド上でも見せた迅速かつ正確な作業を行なったことで、Q2突破を実現させたのだ。

 しかし、本来ならQ2の2回目にソフトタイヤを履いて行なうはずのQ3アタックの確認はできなかった。そのため、アウトラップのタイヤの温め方やアタック中の攻め方が突き詰められなかったと、フェルスタッペンは悔しがった。