2019.10.07

外国人記者が今季F1のトップ争いを分析。「現在の最強はフェラーリ」

  • サム・コリンズ●取材・文 text by Sam Collins
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 2019年、開幕直後からメルセデスの圧倒的な優勢が続いていた今シーズンのF1。しかし、後半戦に入ると、あれだけ無敵を誇ったシルバーアローの前に強敵が立ちはだかった。積年のライバル、フェラーリの巻き返しが始まったのだ。ここ数戦のパフォーマンスを見る限り、現在のF1で最強と見なされているのは、メルセデスではなく、このイタリアンチームである。

後半戦、調子を上げてきたフェラーリ フェラーリは、スパ(第13戦ベルギーGP)、モンツァ(第14戦イタリアGP)、シンガポール(第15戦シンガポールGP)で3連勝を飾った。続く第16戦ソチ(第16戦ロシアGP)はセバスチャン・ベッテルのマシンにパワーユニットにトラブルが生じ、4戦連続でポールポジションを獲得したシャルル・ルクレールは戦略(チームオーダー)ミスのためにみすみす勝利を逃してしまったが、本来なら勝てていたレースだった。

 もちろん、チャンピオンシップ争いという意味で言えば、これからフェラーリの逆転劇を期待するのは、あまり現実的ではないだろう。可能性はゼロではないが、今シーズンのドライバーズタイトルはルイス・ハミルトンがほぼ手中に収めており、コンストラクターズタイトルもメルセデスの勝利で終わりそうな状況だ。しかし、コース上での戦いに注目するならば、今、もっとも速いクルマはフェラーリなのである。

「彼らのクルマは、もとからよかったんだと思う。ただ、その性能を十分に発揮できるコンディションの幅が狭かったんじゃないかな?」