2019.10.08

26歳で8度目。マルケスは
「いつもと同じように」王座を獲得した

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 タイ東北部のブリラム・サーキットで10月6日に決勝レースが行なわれた第15戦・タイGPで、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が2019年シーズンのチャンピオンを確定させた。

 第14戦を終えた段階で、マルケスはランキング2番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)に対し、98ポイントの差を開いていた。

4レースを残してMotoGP王座を獲得したマルク・マルケス 今回のレースでさらに2点を開いて100ポイント差にすればタイトルが決まる、という余裕のある状態で、ここまで14レースのうち13戦で優勝もしくは2位フィニッシュという今季の実績を考えれば、よっぽどのことがないかぎり王座獲得は間違いなさそうに見えた。

 もちろん、ドヴィツィオーゾが決勝でマルケスを打ち負かして先にゴールすれば、タイトル獲得は次戦以降に持ち越しとなる。

 しかし、金曜のフリー走行や土曜の予選を経て、ポールポジションを獲得した20歳のスーパールーキー、ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)や、僅差でフロントロー3番グリッドを確保したマルケスと比較して、ドヴィツィオーゾは3列目7番グリッドからのスタート。決勝で帳尻を合わせてくる実力の持ち主とはいえ、マルケスやクアルタラロと互角の勝負をしながらマルケスの前でゴールするには、まだ最後の詰めが足りていないようにも見えた。

 今回のレースを前に、マルケスは「いつもと同じように、日曜は勝利を目指して臨む」と話しており、現地時間日曜午後2時にスタートした26周の戦いは、実際にその言葉どおりに推移した。

 ポールポジションスタートのクアルタラロとマルケスが序盤で3番手以降を引き離して1対1の対決になる展開で、マルケスが転倒リタイアをしないかぎりタイトル獲得は確実、という状況になった。

 マルケスとクアルタラロは、2戦前のサンマリノGPでも今回と似たようなトップ争いを繰り広げている。その時は、マルケスが最終ラップの終盤セクションで狙い澄まして前を奪い、最終コーナー手前でピタリとインを閉じてクアルタラロの反撃を防ぐ、という熟練の勝負内容だった。