フロリダで連日の耐久レース開催。
アロンソ&中嶋がWEC王者に王手
3月のスプリングブレイク(春休み)の真っ最中に、暖かなフロリダで行なわれる恒例のセブリング12時間レース。今年は、スポーツカーの世界耐久選手権(WEC)第6戦のセブリング1000マイルレースが同時開催された。"スーパーセブリング"と名付けられたその週末、コースサイドにモーターホームを停めたり、テントを張ってキャンプをしたりしながら観戦ができるサーキットは、満員のファンによって埋め尽くされた。
WECは今シーズン、2年にまたがるカレンダーを採用している。2018年5月のスパ・フランコルシャン6時間で開幕すると、トヨタが優勝したル・マン24時間などを経て、2019年6月のル・マン24時間をシリーズ最終戦に据えた。長い伝統と圧倒的な知名度を誇るル・マンでチャンピオン争いを決着させることで、シリーズ全体を盛り上げようというアイデアだ。
そして自ら"スーパーシーズン"と名づけた2018-19シーズン、WECはアメリカでのレースを、アメリカでは一番長い歴史を持つセブリング12時間の開催地で行なうことにした。将来的には、セブリング12時間そのものをシリーズに取り込みたいという思惑もあるようだ。
WECの目論見は別にして、アメリカ人にとって"スーパーセブリング"のメインイベントは12時間レースのほうだ。WECの1000マイルレース決勝は金曜日の夕方にスタート。そして12時間レースのほうは伝統を守って土曜日の午前スタートとなった。いわばWECはボーナスのようなものなのだ。
セブリング1000マイルレースで優勝したトヨタの(左から)セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソ、中嶋一貴 WECにワークス参戦しているのは現在トヨタだけなので、優勝争いはTS050ハイブリッド2台による一騎打ちに。快晴でスタートし、豪雨のなかでのゴールとなったレースに勝利したのは、ポールポジション(PP)も獲得したセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組のカーナンバー8だった。
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