MotoGP中上貴晶、勝負の2年目。「自分の手で来季シートを掴む」 (5ページ目)

  • 西村章●取材・文・撮影 text & photo by Nishimura Akira

―― HRCジェネラルマネージャーの桒田(くわた)哲宏さんに以前話をうかがったとき、今シーズンの中上選手に目指してほしいターゲットは、「予選では毎戦Q2に進出し、決勝レースはトップテン」と言っていました。自分自身では今シーズンに向けて、どんな目標を立てていますか?

「2年目なので、そこはマスト、絶対条件ですね。去年は厳しい条件でも何回か(Q1で勝ち残って)Q2へ進出できて、大きな自信になりました。バイクの性能も、ポテンシャルは高いと思います。

 今年は土曜午前のFP3までの総合順位でトップテンに入り、Q1を経なくてもダイレクトにQ2へ進出する、という去年できなかった目標をクリアしたいし、予選グリッドがよくなれば、決勝レースの組み立てや自信にもつながります。やはり、トップテンフィニッシュはマストですね」

―― 何戦目までにどんな結果、という具体的なターゲットはありますか?

「得意なヘレス(第4戦・スペインGP)はトップテンよりも上、自分の気持ち的にはトップファイブ、トップシックスを狙っています。19戦は長いけど、あっという間に過ぎてしまうので、このレースは行ける、ここのサーキットでは狙いたい、とピックアップする目標を立てて戦っていきます。

 桒田さんの話のように、トップテン圏内でフィニッシュを重ねていけばチャンスは巡ってくるだろうし、そのときにさらに光った走りで結果を残すことができれば、来季にもつながると思います。そうやって戦いながら、自分の手で来季のシートを掴み取りたいですね」

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