トロロッソが重要な「キー」を損失。
マクラーレンと場外バトルへ (3ページ目)
一方では、キーの離脱とは関係なく、以前から水面下でマクラーレンとホンダの間でストフェル・バンドーンの処遇についての話し合いが行なわれていると言われており、彼の存在がクローズアップされてくる可能性もある。
いずれにしても、トロロッソ側もキーを引き留められるとは思っておらず、マクラーレンとタフネゴシエーションを行なうつもりでいるというわけだ。
テクニカルディレクターという技術部門を統括する存在を失ったトロロッソのダメージは小さくない。しかしキーがいなくなったからといって、すぐにチームが機能しなくなるわけではない。
ハートレイはこう語る。
「正直言ってそれが本当かどうかも知らないし、彼の離脱がどんな影響を及ぼすのかは僕がコメントすべきことではないと思う。僕はクルマをドライブすることに集中すべきだろう。僕からは何も言うことはないし、記事の見出しになるようなことを言うつもりはないよ。
ジェームスは何年このチームにいたんだっけ? 5年? 僕がここに来る前からいて、このチームのなかで大きな存在ではあったけど、チームというのは大勢の人間によって構成されている組織であって、ひとりの人間が抜けたからといってすぐに機能不全に陥るようなものではないよ」
キーの後任を据えるのか、もしくは統括役のテクニカルディレクターを据えるのではなく、技術各部門(空力、メカニカル、パワーユニットなど)のトップが合議制で進めるかたちで乗り切るのか――。トロロッソ側の対応策はまだ決まっていない。
しかし、今週末のハンガリーGPについてはキー離脱の影響はない。レース運営の責任者はチーフレースエンジニアのジョナサン・エドルスであり、どちらかといえば、開発部門を統括する技術責任者であるキーは現場に来るときもあればそうでないときもあり、レース運営に直接携わっていたわけではないからだ。
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