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エンジン側の努力は完全スルー。
アロンソがホンダを褒める日は来るか (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 ただ一番の問題は、マクラーレンにしてもホンダにしても、自分たちの性能や特性を正確に把握できていなかったということだ。

 マクラーレンは空気密度が薄く空力性能が低下するメキシコシティで、自分たちの車体が苦しい戦いを強いられると見ていた。本来なら、空気抵抗よりもダウンフォース量が優先されるマキシマムダウンフォースのパッケージを使うシチュエーションはマクラーレンが得意なはずだが、空気が薄いと発生させられるダウンフォース量も減ってしまうからだ。

 しかし、第17戦・アメリカGPで新型フロントウイングを投入したこともあって、車体性能は思いのほか良好だったようだ。

 ホンダ側も、ターボの高地対策がそもそも十分でなかったことは手痛い見落としだった。ICEのセッティングで挽回したのは見事だったが、もう少し早くその見通しが立っていれば、惨敗を想定してメキシコGPを捨ててまで、新品パワーユニットを投入する必要はなかったのだ。グリッド降格ペナルティを受けずに普通に戦っていれば、トップ10圏内で3強に次ぐポジションを争うことができたはずだった。

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