アロンソ怒る「エンジンはクソだ!」。
ホンダは残り3戦で挽回なるか
「このエンジンはクソだ! またクソに戻ってしまった!」
第17戦・アメリカGP決勝後のデブリーフィングで、フェルナンド・アロンソはそう言って怒りを露わにした。予選で「これ以上は無理」という渾身の走りでQ3に進出し、8番グリッドからスタートして7位を走行していた矢先の24周目、突然パワーを失った。
アメリカGPは厳しい結果となったバンドーン(左)とアロンソ(中央) MGU-H(※)の冷却水圧が下がり、制御コンピュータがそれを検知してフェイルセーフ(安全装置)でターボとMGU-Hの作動を停止させたためだった。
※MGU-H=Motor Generator Unit-Heatの略。排気ガスから熱エネルギーを回生する装置。
「僕らとしてはアメイジングなパフォーマンスを発揮することができたと思う。予選のアタックラップもすごくよくてトップ10に入り、好スタートを決めて、特に何の幸運もなかったのに自力で7位を走っていたわけだから7番目の速さがあったと思うし、今日はポイントに値するはずだったのにね。残念だよ」(アロンソ)
ホンダの現場運営を統括する中村聡プリンシパルエンジニアは、アロンソの怒りも当然だという思いで受け止めていた。
「僕らとしても『そりゃそうだよね』と思います。フェルナンドはあのまま走れていればポイントは獲れたはずだし、完全にウチのせいですから。こういう結果に終わるのは本当に不甲斐ない。僕らだってこんな短命で壊れるとは思っていないし、万全を期してポイントを獲るつもりできましたから、ショックはかなり大きいですよ......」
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