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インディカーで「内部抗争」か。
若手スターの無茶な走りに王者が激怒 (2ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

「ロードレースだったら、あれは素晴らしいパスだったよ。時速40マイルとか50マイルでの接触ならね。しかし、このコースのターン1でインディカーのスピードは時速190マイル(約300キロ)ぐらい出ている。そのスピードでの接触はあまりにも危険だ。受け入れ難い。彼に対する尊敬の念も、コース上で競い合うドライバーとしての信頼も消えた。彼は私に対して敬意を払っていない」

 パジェノーというドライバーは、フェアプレー精神に溢れたファイターだ。チームのことも深く考えて走っている。だが、今回のバトルにおけるニューガーデンは、自分のことしか考えていなかった。

「あのまま行ったら(イン側の)縁石に乗り上げてしまう。そうしたらコントロールを失って、チームメイトもろともクラッシュという事態になる可能性が高かった」と、ニューガーデンは状況を説明した。まさにその通りなのだが、"一か八か、共倒れになってしまうリスクを孕んだオーバーテイクは仕掛けないのがチームメイト"というのがパジェノーの考え方だ。

 パジェノーが"もうコレ以上は突っ込んで来ないだろう"というギリギリの線までインサイドを守って走り、コーナーに差しかかってアウト側にラインを取ろうというところで接触は起きた。これについてニューガーデンは、「縁石に乗り上げたくなかったからああなった(接触した)」と言っており、故意にぶつけたことを認めたに等しい。

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