ドヴィツィオーゾ&ドゥカティの強さは本物。
ホンダ、ヤマハを脅かす (3ページ目)
今回のドヴィツィオーゾの勝ち方は、冒頭にも述べたとおり、ライダーの巧さが印象的なレース展開だったが、それを下支えしたのは、いうまでもなくチームの総合力だ。その引き出しの量が、今年の彼らは今まで以上に豊かで分厚くなっている感が強い。
「4戦とも異なる勝ち方をできたのはバイクのベースがいいからで、レースウィークごとにうまく順応できている。バイクの長所と短所があるなかで、長所をうまく引き出して短所に対処できている」というドヴィツィオーゾの言葉にも、それがよく表れている。
この優勝により、ランキング首位に返り咲いたものの、2番手のマルケスとは9点差、その4点背後にビニャーレス、13点離れてロッシ。さらに9点後方にダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)という緊密さで、チャンピオン争いの厳しさは依然変わらない。
「最後までどうなるかわからないけど、僕たちがチャンピオンを狙う力のあることは、今回の優勝で十分に示せたと思う」
今後6戦でさらに激しさを増していくであろうタイトル争いに向けた覚悟も、今まで以上に据わってきた印象がうかがえる第12戦であった。
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