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【エアレース】
今季初の表彰台獲得。室屋義秀が「さらに上を狙える」根拠 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 昨年経験した3位について以前、室屋自身が「他のパイロットにミスが続出した結果、自分が上がっただけ」と話していたことがあるように、初の表彰台は少なからず運にも恵まれてのものだった。

 しかし、今回は違った。これが「立つべくして立った表彰台」であることは、自信に満ちた室屋の話しぶりからも、はっきりと伝わってきた。

優勝はポール・ボノム(中央)。2位にマット・ホール(左)。3位に室屋 ©red bull優勝はポール・ボノム(中央)。2位にマット・ホール(左)。3位に室屋 ©red bull 思えば前日、室屋は予選のフライトを終えると、こんなことを話していた。

「コース取りも1カ所くらい詰めるところがあるが、ほぼいい形で飛んでいる。感触は悪くない。十分ファイナル4まで行けると思う」

 室屋の予選成績は5位。過去2戦では、いずれも予選2位につけていたのに比べ、順位は下がっていた。数字だけの比較で言えば、調子が落ちているようにも見えた。

 ところが、室屋はあくまでも冷静に機体の状態や自身のフライトを分析し、その後のレース展開を見通していた。語る口調は予選2位だったときよりも幾分静かだったが、言い換えれば予選順位に一喜一憂することなく落ち着いていた。

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