【MotoGP】最強の36歳。開幕戦勝利のロッシが40歳まで現役宣言 (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

「最終的に5位だから、悪い結果じゃないよ。たくさんの選手をオーバーテイクして、3番手まで2.5秒に迫ることができたんだけど、ラスト3周では少しミスをして転びそうになった。だから、悔しかったけど『今日はここまで……』と気持ちを切り換えたんだ。でも、それでよかったと思うよ。2年前の僕なら、きっと熱くなりすぎて最終的に(転倒して)グラベルに転がっていただろうからね」

 次戦のアメリカズGPが行なわれるオースティンは、2年前にマルケスが史上最年少ポールポジションと史上最年少優勝記録を達成した場所。マルケスにとっては、得意中の得意といっていいコースだ。だが、ロッシが「今シーズンは6台の勝負になる」と語るとおり、ヤマハとドゥカティが強力なライバルとして立ちふさがることは、今回の開幕戦を見ても明らかだろう。

「フィーリングもいいし、モチベーションも高い。ちゃんと節制をしてトレーニングをしっかりすれば、40歳までトップで戦えると思う。この競技は陸上競技じゃないからね。集中力と、とくに高いモチベーションがあれば大丈夫さ」

 そう話す36歳のロッシは、強力なライバルに囲まれて、ここ数年でも最も充実した戦闘意欲を、見るからに高めている。

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