MLBトレード「即戦力」争奪戦。成功したチームはここだ!

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 現地7月31日、ウェーバーを経ずにトレードできる期限を迎え、プレーオフ進出を狙う上位チームは駆け込むように他球団から即戦力を補強しました。その上位チームのなかで、もっとも驚くべきトレードを成功させたのは、ア・リーグ東地区2位のトロント・ブルージェイズでしょう。

ロッキーズからブルージェイズに移籍したトロイ・トゥロウィツキーロッキーズからブルージェイズに移籍したトロイ・トゥロウィツキー 東地区首位のニューヨーク・ヤンキースに2ゲーム差で迫るブルージェイズは、ワイルドカード争いでは首位についており、プレーオフ進出がいよいよ現実味を帯びてきました。プレーオフに進むことができれば、1992年~1993年のワールドシリーズ連覇以来、実に22年ぶりの出来事です。その悲願を果たすべく、ブルージェイズは投打ともに大補強を行ないました。

 まず、ホームランバッターを揃える強力打線には、なんとコロラド・ロッキーズひと筋10年のトロイ・トゥロウィツキーを新たに加えました。シルバースラッガー賞を2年連続(2010年・2011年)で受賞し、一時はフランチャイズプレーヤーのポジションにいた選手だけに、今回の移籍は衝撃です。

 ロッキーズ時代は3〜4番を打っていたトゥロウィツキーが1番として立つことで、ブルージェイズ打線はメジャーナンバー1の破壊力になったと言えるでしょう。2番には現在ア・リーグ3位タイの31本塁打をマークしているジョシュ・ドナルドソン、3番には本塁打王に2度(2010年・2011年)輝いたホセ・バティスタ、そして4番には3年連続30本塁打以上を記録しているエドウィン・エンカーナシオンと、すさまじい打線が完成しました。

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