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MLBトレード「即戦力」争奪戦。成功したチームはここだ! (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 そしてア・リーグではもうひとつ、注目しているチームがあります。それは、西地区で首位を走るヒューストン・アストロズです。このトレード期限終了までに、まずはオークランド・アスレチックスから先発陣の一員としてスコット・カズミアーを獲得しました。今シーズン、カズミアーはアスレチックスでリーグ5位の防御率2.38をマークし、特に7月はなんと防御率0.47という驚異の数字を叩き出しています。

 この補強の最大の魅力は、カズミアーが西地区のライバルに対して4勝0敗・防御率0.99という素晴らしい結果を残している点でしょう。シーズン終盤は同一地区のライバルとの直接対決が増えるので、カズミアーの補強はベストなチョイスだと思います。今年のオールスターで先発を務めたエースのダラス・カイケルと、「最強左腕コンビ」として活躍することでしょう。

 また、アストロズは打線にも素晴らしい即戦力を補強しました。それは、ミルウォーキー・ブルワーズに所属していた外野手のカルロス・ゴメスです。日本ではあまり知られた存在ではありませんが、ドミニカ共和国出身のゴメスはパワーとスピードを兼ね備えた名選手です。ここ4年間で「50本塁打・100盗塁」以上を記録したのは、メジャー全体でロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウトとゴメスのふたりだけ。2013年にはセンターでゴールドグラブ賞にも輝くなど、まさに「走・攻・守」の三拍子の揃ったメジャー屈指の万能プレーヤーです。

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