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『ウマ娘』では映画の主人公になったジャングルポケット 得意舞台で絶対王者を下した凄まじい末脚

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

蘇る名馬の真髄
連載第13回:ジャングルポケット

かつて日本の競馬界を席巻した競走馬をモチーフとした育成シミュレーションゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)。2021年のリリースと前後して、アニメ化や漫画連載もされるなど爆発的な人気を誇っている。ここでは、そんな『ウマ娘』によって再び脚光を浴びている、往年の名馬たちをピックアップ。その活躍ぶりをあらためて紹介していきたい。第13回は、2001年にGⅠ日本ダービーとGⅠジャパンカップを制したジャングルポケットだ。

2001年のジャパンカップ、絶対王者テイエムオペラオー(赤帽)を退けてGI2勝目を挙げたジャングルポケット(青帽) photo by Kyodo News2001年のジャパンカップ、絶対王者テイエムオペラオー(赤帽)を退けてGI2勝目を挙げたジャングルポケット(青帽) photo by Kyodo Newsこの記事に関連する写真を見る 2024年5月に公開された映画『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』。この作品では、主人公の『ウマ娘』ジャングルポケットがクラシック三冠レースに挑み、アグネスタキオンやダンツフレーム、マンハッタンカフェといった同世代のライバルと戦う姿が描かれている。

『ウマ娘』のジャングルポケットは、天真爛漫で子どもっぽい一面を併せ持ったやんちゃ娘だが、先輩フジキセキの走りに魅了されると、それをきっかけにして懸命に最強を目指していく――。

 そのモデルとなった競走馬・ジャングルポケットは、2000年にデビュー。早くから才能を開花させて将来を嘱望されながらも、ケガで早期に引退したフジキセキと、馬主、調教師、担当厩務員、そしてジョッキーも同じ、という境遇にあった。こうしたことから、『ウマ娘』でもフジキセキが「憧れの先輩」になったのだろう。

 競走馬のジャングルポケットは、3歳となった2001年に大活躍を見せた。ダンツフレームやクロフネといった同世代の強豪がいるなか、3歳馬の頂点を決めるGⅠ日本ダービー(東京・芝2400m)を制覇。フジキセキがつかめなかった"夢"を手中に収めたのである。

 さらにこの年の秋、同馬にとってベストレースとも言える一戦、GIジャパンカップでふたつ目のGIタイトルを獲得する。ダービーと同じ東京・芝2400mで行なわれる、国内トップクラスの舞台だ。

 現に、この年も国内外の強豪が集結。当時「絶対的王者」と呼ばれた存在もいた。ジャングルポケットのふたつ上、5歳馬のテイエムオペラオーである。

 同馬こそ、前年4月のGⅠ天皇賞・春(京都・芝3200m)からGⅠ6連勝を飾り、中・長距離戦線のタイトルを総なめにしていた「覇王」。他馬を大きく引き離すなど、派手な勝ちっぷりを見せることは少なかったものの、ゴール前では必ずライバルの前に出る底なしの勝負強さを持っていた。

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