【競馬予想】日本ダービーの行方がわかる「3歳牡馬ランキング」 クロワデュノールは今度こそ勝てるのか (2ページ目)
土屋真光氏(フリーライター)
「弥生賞は、仕上がり途上でした。しかも、トリッキーなレース展開に対して、外、外をやや強引に回っていっての結果。それでも、皐月賞に向けて脚を測っていたような感がありました。
そこから、本番の皐月賞ではジョアン・モレイラ騎手にバトンが渡されて、一発回答。ここ一番で勝てる馬をきっちり勝たせられるモレイラ騎手の手腕には、『さすが』のひと言しかありません。それに応えたミュージアムマイルも立派。やはり力があったからこそ、だと思います。
ただし、皐月賞はモレイラ騎手騎乗での120点の競馬。次も同じような走りができるとは限りません。さらに、レコード勝ちでの激走のあとゆえ、その状態が気がかり。ダービーでは能力を存分に発揮できる状態にあるかどうか、という点がカギになるのではないでしょうか」
1位に輝いたのは、今回もクロワデュノール。再び満票の評価を受けた。皐月賞では断然の人気を裏切る形となったが、レコード決着となる厳しい流れを早めに仕掛けていきながら、最後まで勝ち負けを演じて2着。"負けて強し"の印象を強烈に残し、ダービーでも主役を務めることは間違いない。
伊吹雅也氏(競馬評論家)
「5月11日終了時点の本賞金は1億9520万円。JRAに所属する現3歳世代の馬としては、ミュージアムマイル(2億5410万円)、エンブロイダリー(1億9527万円)に次ぐ単独3位。ただし、一走あたりの賞金は4880万円で、2位のミュージアムマイル(4235万円)らを上回る単独トップです。デビュー戦からの連勝はストップしてしまったものの、引き続き主役の一頭として扱うべきでしょう。
ダービーは、血統に注目したい一戦。父にミスタープロスペクター系種牡馬を持つ馬は、2019年以降に24頭いたものの、すべて4着以下に敗れています。また、出走数が6戦以上の馬も、2020年以降に22頭いて連対ゼロ。3着1回で、3着内率4.5%です。
皐月賞で先着を許したミュージアムマイルはこの両条件に引っ掛かっていますし、ダービーでは逆転を果たす可能性がかなり高いと見ていいのではないでしょうか」
木南友輔氏(日刊スポーツ)
「圧倒的支持を集めた皐月賞で負けてしまったことで、大いに期待されていた三冠達成は消えてしまいました。しかし、この逆境をプラスに変えられる名馬となる――そんな可能性がこの馬にはあると思っています。ダービーでのレースぶりに注目です」
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