根岸Sは明け4歳馬に人気が集まるも、馬券的には時計面で実績ある5歳馬に妙味あり (2ページ目)

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku

――明け4歳馬の扱いが肝になりそうですが、今回人気になりそうな馬たちはいかがでしょうか。

大西 明け4歳馬にとっての課題は、時計面です。根岸Sは過去10年の平均タイムが1分22秒7と、1分22秒台での決着になることが多いです。つまり、そのタイムに対応できるだけのポテンシャルが必要です。

 その点、先に挙げた明け4歳馬たちのダート1400mのベストは、エンペラーワケアが1分23秒4、サンライズフレイムが1分23秒7。初の1400m戦となるパライバトルマリンは、4走前に1400m通過1分23秒7という時計をマークしています。

 ということは、それぞれ1秒ほどのタイム短縮が求められます。その余地があるかどうか。そこが、ポイントになるでしょうね。

――人気の明け4歳馬に絶対的な信頼を置けないとなると、人気の盲点となりそうな古馬の実力馬に食指が動きます。大西さんが気になる穴馬候補はいますか。

大西 時計面にも対応できて、当舞台でも結果を出しているのは、アルファマム(牝5歳)です。この馬は1200m~1300mのレースで5勝を挙げているように、"短距離の差し馬"という印象がありましたが、前走のオープン特別・霜月S(11月19日/東京・ダート1400m)で、初めて1400m戦で勝利を収めました。

 歳を重ねて、だいぶ距離に対する融通性が出てきたように感じます。しかも、上がり3ハロンでメンバー最速の34秒7という時計をマーク。そのキレ味には目を見張るものがありました。

根岸Sでの勝ち負けが期待されるアルファマム。photo by Eiichi Yamane/AFLO根岸Sでの勝ち負けが期待されるアルファマム。photo by Eiichi Yamane/AFLOこの記事に関連する写真を見る これまでのキャリア15戦のち、メンバー最速(タイも含む)の上がりをマークしたのが12回と末脚特化タイプ。展開に注文はつきますが、ハマればここでも通用しそうです。

 1400m戦までしか経験のない同馬にとって、1600m戦となる本番のフェブラリーSよりも、このレースに重きを置いているのは明確。勝負度合いも高いと見ます。そこで、根岸Sの「ヒモ穴馬」には、この馬を指名したいと思います。

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