大激変の3歳牡馬ランキング。「主役」不在のままクラシックに突入していくのか (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

この記事に関連する写真を見る 1位は暮れの2歳GIが行なわれる前の番付と同じく、2頭が同ポイントで並ぶ結果となった。1頭は、前回も同率1位だったドルチェモア。朝日杯FSを制して、JRA賞の最優秀2歳牡馬にも輝いている。

伊吹雅也氏(競馬評論家)
「1月22日終了時点で本賞金が1億1000万円。一走あたりの賞金が3667万円で、いずれの数字もJRA所属の現3歳世代では断然のトップ。JRA賞最優秀2歳牡馬の記者投票では288票中279票の獲得にとどまって惜しくも満票とはならなかったものの、ここまでの実績は頭ひとつ抜けています。

 母は2013年の桜花賞馬アユサン。デビュー2戦目に東京・芝1600mの重賞で連対を果たし、のちに阪神・芝1600mのGIを制してしますが、ドルチェモアのここまでの戦績はそれによく似ています。他の競馬場や、より長い距離に対する適性は未知数ですが、レース運びに安定感がありますし、未経験のコースや距離延長にもある程度は対応できるのではないでしょうか」

土屋真光氏(フリーライター)
「ルーラーシップ産駒の牡馬といえば、パワータイプの中距離馬が多いのですが、この馬は桜花賞馬の母アユサンがいい感じで出ているのか、珍しくマイル戦にも強い軽快さも持ち合わせています。

 それゆえ、距離が伸びてどこまで? という印象もありますが、歴代の朝日杯FSの勝ち馬と比較しても、その競馬センスは遜色ありません。今後成長して、いい意味でルーラーシップ産駒らしさが出てくれば、NHKマイルCで始動したあと、GI日本ダービー(5月28日/東京・芝2400m)に向かってもあっさり、という場面が想像できます」

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