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阪神JFは両極端な一戦。「荒れる」ことを期待するなら、人気の盲点となる実力馬2頭を押さえるべし

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

「2歳女王決定戦」となるGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)が12月11日に行なわれる。

 今年も、この世代で注目を集める豪華メンバーが集結。来春のクラシックを占ううえでも、見逃せない一戦だ。

 ただし、まだ経験の浅い2歳牝馬の争い。人気馬が思わぬ敗戦を喫する場合もあるだろうし、意外な存在がここで一気に台頭するケースもある。馬券的にはひと筋縄とはいかないレースと言えるだろう。

 過去10年の結果を振り返ってみても、1番人気は4勝、2着1回といった成績を残しているが、半分は馬券圏外に沈んでいる。その分、伏兵の台頭も頻繁に見られ、時に大波乱が起こる。2012年には、3連単で300万円超えの高額配当が飛び出しているほどだ。

 日刊スポーツの太田尚樹記者も、「傾向としては、荒れるか、荒れないか、両極端のレース」と言って、こう語る。

「直近5年を見ても、1番人気が1着、2番人気が2着という結果が2回、2番人気が1着、3番人気が2着という結果が1回あり、いずれも馬連は3ケタの配当でしたが、残り2回はともに馬連万馬券でした。そのひとつである昨年は、8番人気のラブリイユアアイズが2着に入って、3連単は11万円超えの高配当となりました。

 基本的に阪神マイルは実力が反映されやすいコースですが、昨年は1番人気ナミュールが痛恨の出遅れを喫したことが波乱の要因となりました。やはり2歳牝馬だけに、不確定要素が多いですし、そもそもキャリアが少ないために真の実力が測りづらく、思わぬ結果となることも多いのでしょう」

 こうした状況を踏まえれば、穴党としては今年も伏兵の台頭を期待したくなるが、太田記者によれば、実は穴馬にも"狙えるタイプ"があるという。

「過去5年は、ふた桁人気の馬が1頭も3着以内には入っておらず、過度な穴狙いは禁物。まずは"隠れた実力馬"を探すのが、好配当への近道ではないでしょうか」

 そこで、太田記者は2頭の推奨馬の名前を挙げた。

「1頭目は、ブトンドール(牝2歳)。スプリント王ビッグアーサーの産駒で、GIII函館2歳S(7月16日/函館・芝1200m)の勝ち馬です。その後、距離を延ばした前走のGIIIファンタジーS(11月5日/阪神・芝1400m)で2着に敗れ、この結果から『マイルは長い』と思われてか、今回は人気を落しそうです。

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