毎日王冠はディープインパクト産駒が推し。秋の東京の幕開けをスピード自慢の2頭が飾るか (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 レッドベルオーブが逃げ切りで勝利したのは前走が初めて。ディープインパクト産駒の逃げ馬といえば前述のエイシンヒカリが思い起こされるが、同馬も4歳秋に毎日王冠を勝利している。後にGⅠ香港C、仏GⅠイスパーン賞と海外GⅠを2勝したエイシンヒカリのように、出世のきっかけになるような快勝に期待したい。

 もう1頭はポタジェ(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)を推す。この馬もレッドベルオーブと同じディープインパクト産駒で、5歳上の姉には、毎日王冠も含めて重賞4勝のルージュバック(父マンハッタンカフェ)がいる血統だ。

 同馬はこの春、GⅠ大阪杯(阪神・芝2000m)を8番人気(単勝58.7倍)の人気薄で勝利した。勝ちタイムは1分58秒4の好タイムで、やはり時計勝負に強いタイプ。昨年の毎日王冠は4番人気での出走で、勝ったシュネルマイスターから0秒2差の3着に入っている。

 東京コースでは昨年の白富士S(芝2000m)を勝っているためコース適性も問題はないだろう。芝1800mでは中山の新馬戦も勝利していて2戦1勝、3着1回という成績。姉ルージュバックも芝1800mで重賞3勝を含む5戦4勝と好成績を残しており、1800mがベストである可能性も十分だ。昨年から経験を重ねてGⅠ馬として臨むだけに、貫禄の走りに期待しよう。

 以上、今年の毎日王冠はレッドベルオーブ、ポタジェのディープインパクト産駒2頭に注目する。

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