GI馬3頭を出した名牝の子、グランヴィノスのパワーある動きにスタッフも「いい雰囲気がある」とベタ褒め
厳選!2歳馬情報局(2022年版)
第19回:グランヴィノス
あまたいる繁殖牝馬のなかでも、GIホースを送り出しているのは、ほんのひと握り。まして、同じ繁殖牝馬が複数のGI馬を出すことはかなり稀だ。
だが、そんな奇跡的なことを成し遂げ、これまでに3頭のGI馬を出している名牝が日本にいる。ハルーワスウィートである。
そして、まもなくデビューを控えた若駒のなかにも、彼女の子がいる。栗東トレセンの友道康夫厩舎に所属するグランヴィノス(牡2歳/父キタサンブラック)だ。
ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスと兄姉にGI馬が3頭もいるグランヴィノスこの記事に関連する写真を見る 同馬の母は、まさしく日本屈指の繁殖牝馬と言えるハルーワスウィート。先にも触れたとおり、3頭のGI馬を世に送り出してきた。
最初に出したGI馬は、2009年生まれのヴィルシーナ(牝/父ディープインパクト)。2012年の牝馬三冠レースでは、すべて三冠牝馬となったジェンティルドンナの2着に終わったが、古馬となってGIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)で連覇を遂げた(2013年、2014年)。
2頭目のGI馬は、2012年生まれのシュヴァルグラン(牡/父ハーツクライ)。こちらは、3歳の秋頃からメキメキと頭角を現わし、古馬になってから重賞戦線で活躍した。GIタイトルにはなかなか手が届かなかったものの、5歳の秋にGIジャパンC(東京・芝2400m)を制覇。キタサンブラックやレイデオロら強豪ライバルを退けて初の戴冠を果たした。
GI馬となった3頭目は、2013年生まれのヴィブロス(牝/父ディープインパクト)。同馬は、3歳時にGI秋華賞(京都・芝2000m)で優勝。さらに4歳の春には、ドバイターフ(UAE・芝1800m)を制して海外GIのタイトルも手にした。
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