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大荒れの春のGIシリーズ序盤戦で、堤礼実アナが最も印象に残っているシーンとは (2ページ目)

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 春の嵐のような波乱のレースという意味では、大阪杯以上に驚きの結果だったのが、その前の週に行なわれた高松宮記念でした。

 8番人気のナランフレグが勝ったことはもちろん、3着に17番人気のキルロードが入って、3連単の払戻金は270万円を超えました。この結果をズバリ予想できた人がいるなんて......本当に驚きです。

 また、波乱の結果とともにこのレースで印象的だったのは、これがGI初勝利となった丸田恭介騎手の勝利ジョッキーインタビューでした。

 今年16年目の丸田騎手はなかなかGⅠに手が届かず、その一方で同期や後輩の騎手たちがどんどんタイトルを手にしていく――。心が折れそうになったこともあったと思います。

 それでもずっと努力を重ね、ついに悲願のGIタイトルを奪取。インタビューでは時折涙をこらえながら、厩舎をはじめ関係者の方々への感謝の言葉を口にしていました。その姿に、丸田騎手の素敵な人柄が表れていたような気がします。

 レース後、鞍上でのぎこちないガッツポーズを見たファンの人に、「もっと喜んでいいんだよ」と声をかけられたそうですが、そんなファンとの絆を感じさせるエピソードも丸田騎手らしく、微笑ましく感じました。

 ナランフレグともども、これからはGI馬&GIジョッキーとして注目を集めることになるのでしょう。今後の活躍も楽しみにしています。

 予想が難解な波乱のレースが続いているとはいえ、裏を返せば、新たなスターホースが誕生しているということ。そう考えれば、この春のGIシリーズは競馬の魅力に溢れている、とも言えそうです。

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