大荒れの春のGIシリーズ序盤戦で、堤礼実アナが最も印象に残っているシーンとは

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

堤 礼実連載:『華麗なるウマ話』第33回

スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、堤礼実アナウンサーの連載『華麗なるウマ話』。今回は、波乱の幕開けとなった春のGIシリーズを振り返ってもらいつつ、牡馬クラシック第1弾となる皐月賞の注目馬について話を聞いた――。

 いよいよ春のGIシーズンの到来となりました。競馬ファンのなかには、3歳クラシックも始まるこの季節が一番の楽しみ、という人も多いのではないでしょうか。

 そんな今春のGIシーズンの幕開けは、ポカポカ陽気の穏やかな季節とは裏腹に、"春の嵐"が吹き荒れています。大阪杯では、昨年の年度代表馬であるエフフォーリアがまさかの9着に敗れました。

 ちょうど1年前の今頃、皐月賞を勝ったエフフォーリア。続く日本ダービーこそ2着と惜敗しましたが、秋になると歴戦の古馬たちをなぎ倒し、天皇賞・秋、有馬記念を連勝。現役最強馬の称号にふさわしい活躍を見せました。

 当然、今年初戦の大阪杯でも断然の1番人気だったわけですが......。

 率直な感想としては、「あれ? どうしたんだろう」という疑念だけ。『みんなのKEIBA』のスタジオ内も、レース直後は「何があったんだ?」といった驚きの空気に包まれました。

 結果が出た今となっては、関西への初輸送が影響したとか、ゲートの両隣が牝馬だったから興奮していたとか、スタート直前に顔をゲートにぶつけていたとか、さまざまな敗因が挙げられていますが、正直、私には何が理由かわかりません。

 ただ、ひとつ思うのは、過去にも絶頂期に迎えたレースで断然の人気に応えられず、まさかの惨敗を喫してしまった馬はたくさんいるということ。そして、その後に巻き返しを図って、さらなる活躍を見せた馬もまた、たくさんいるということです。

 オルフェーヴルやゴールドシップなどもそうですよね。エフフォーリアにとって、もちろん大阪杯は大事な一戦だったと思いますが、ここで負けたからといって、そんなに悲観的になる必要はないはずです。次戦での復活を期待しつつ、まずは顔の腫れが早く治ればいいなと思っています。

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