阪急杯は種牡馬のコース成績で絞る。「人気薄」なら逆に激走する前例も

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 2月27日、阪神競馬場で4歳以上馬によるGⅢ阪急杯(芝1400m)が行なわれる。

 このレースは3月27日に開催されるGI高松宮記念(中京/芝1200m)の前哨戦と位置づけられており、昨年の勝ち馬レシステンシア、2016年の勝ち馬ミッキーアイルは高松宮記念で2着。2014年のコパノリチャード、2013年のロードカナロアなどがこのレースと高松宮記念を連勝している。今回は阪急杯を血統的視点から占っていこう。

重賞初勝利を狙うサンライズオネスト重賞初勝利を狙うサンライズオネストこの記事に関連する写真を見る この阪神/芝1400mで好成績を残している種牡馬といえば、ダイワメジャーだ。昨年のレシステンシア、2015年のダイワマッジョーレ、2014年のコパノリチャードとこのレースで3勝している。

 そのほか、阪神/芝1400mで行なわれた2016年フィリーズレビューをソルヴェイグが勝利。さらに同コースでは、GⅡ阪神Cで2019年に10番人気メイショウショウブが3着、2018年には12番人気スターオブペルシャも3着に入るなど、人気薄の激走も少なくない。前述のソルヴェイグも8番人気だった。

 今年のダイワメジャー産駒は、サンライズオネスト(牡5歳/栗東・河内洋厩舎)、モントライゼ(牡4歳/栗東・松永幹夫厩舎)の2頭が登録を行なっているが、今回は狙う価値のある馬と見ている。

 まずはサンライズオネスト。同馬は前走、1月15日のカーバンクルS(中山/芝1200m)で自身初のオープン勝ち。初めての芝1200m出走で勝利を挙げたが、芝1400mはこの阪神で昨年6月の水無月Sを勝利。阪神コースは3歳時に2勝しており、阪神/芝1400mは得意な条件と言える。右回りで10戦5勝2着2回、左回りで6戦0勝3着1回というデータもこれを裏づける。

 重賞は昨年のGⅡ富士S(東京/芝1600m)に出走して11着と大敗しているが、この阪急杯の傾向のひとつに「前走で勝利している重賞未勝利馬が人気薄で激走する」というものがあり、昨年10番人気2着のミッキーブリランテ、一昨年6番人気1着のベストアクターがこれに当てはまる。

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