余裕残しで「出世レース」を制したリューベック。春の大舞台では展開のカギ握る存在に

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

2022年クラシック候補たち
第7回:リューベック

 リステッド競走の若駒S(京都・芝2000m)は、三冠馬ディープインパクト(2005年)をはじめ、皐月賞馬アンライバルド(2009年)、ダービー馬マカヒキ(2016年)など、のちにクラシックで戴冠を遂げた面々が過去の勝ち馬に名を連ね、他にもここで好走した馬たちがクラシックで上位を争うことが多く、「出世レース」のひとつとして注目されている。

 そして今年のレース(1月22日)は、京都競馬場の改修工事により、昨年に引き続き中京競馬場で開催され、栗東トレセンの須貝尚介厩舎に所属するリューベック(牡3歳/父ハービンジャー)が快勝。先述のディープインパクトやマカヒキと同馬主ということもあって、春の大舞台での躍進が期待されている。

「出世レース」の若駒Sを快勝したリューベック「出世レース」の若駒Sを快勝したリューベックこの記事に関連する写真を見る リューベックは昨夏の2歳新馬(7月18日/函館・芝1800m)でデビュー。スタートから先手を奪うと、直線に入って楽々と後続を突き放した。最後は2着に2馬身差をつけて初陣を飾った。

 続いて挑んだのは、GIII札幌2歳S(9月4日/札幌・芝1800m)。スタートでやや出遅れたものの、好位3番手を追走して直線を迎えた。だが、前が壁になった影響もあってか、そのまま伸びを欠いて6着に敗れた。

 そこから約4カ月半の休養を挟んで臨んだのが若駒S。好スタートから他馬の出方をうかがいながら、2コーナーすぎ先頭に立った。4コーナー手前でライバルたちが外から並びかけてくるも、しぶとく内からもうひと伸び見せて先頭でゴール。1番人気リアドに1馬身4分の1差をつけて、2勝目を挙げた。

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