余裕残しで「出世レース」を制したリューベック。春の大舞台では展開のカギ握る存在に (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

 先行策で白星を積み上げてきたリューベック。同馬について、陣営はどう見ているのだろうか。関西競馬専門紙のトラックマンが厩舎スタッフの声を伝える。

「リューベックのよさについて陣営は『スタートが早く、好位をとれるところ』と、やはり"先行力"を長所に挙げています。続けて、同スタッフは『少し抑えきれない時もあるけど、若駒Sでは先頭に立ってもムキにならず、落ちついていた』と話しており、現状では逃げて押しきるスタイルが合っているのでしょう。クラシックでは展開のカギを握る存在になりそうです」

 リューベックはまだ成長途上の段階で、今後に向けて陣営は「伸びしろは十分」と見ているようだ。先述のトラックマンが続ける。

「若駒Sの前、放牧先から帰厩した時には馬体重が『40kgほど増えていた』そうです。その結果、レースでもプラス18kgで出走。スタッフは『もっと絞れていれば、さらにパフォーマンスが上がっていたはず』と言っています。余裕残しの馬体で結果を出したとなれば、もう一段上の引き出しが隠されていても不思議ではありません」

 今後は、GII弥生賞(3月6日/中山・芝2000m)に出走予定。順調なら、そこからクラシックに向かうという。

 先行力を武器にしてクラシックを目指すリューベック。若駒Sを勝った偉大な先輩たちに続くような活躍を見せることができるのか。その動向から目が離せない。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る