個性派3頭が有力のスプリンターズS。人気の盲点となるGI馬にご用心
ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」
秋のGIシリーズがスタート。その第1弾となるGIスプリンターズS(中山・芝1200m)が10月4日に行なわれます。
新型コロナウイルス感染症対策により、秋の中山開催も無観客競馬で行なわれています。そのため、日本屈指のスプリンターたちが集うレースも、目の前でファンのみなさんにご覧いただけない、というのは寂しい限りです。
それでも、次の東京、京都、新潟開催からは、指定席限定(人数制限あり)ではありますが、一般ファンの入場が再開されるそうです。京都では無敗の三冠制覇を目指す2頭、デアリングタクトが臨むGI秋華賞と、コントレイルが挑むGI菊花賞が行なわれ、東京では史上最多のGI8勝を狙うアーモンドアイが出走予定のGI天皇賞・秋が行なわれます。来場されたファンの方々には、ぜひとも歴史的な瞬間を堪能してほしいと思っています。
その前に、まずはスプリンターズS。今年は、それぞれの立場というか、個性の異なる3頭の有力馬が出走します。
1頭は、藤沢和雄厩舎のグランアレグリア(牝4歳)です。スプリント戦は、春のGI高松宮記念(2着。3月29日/中京・芝1200m)に続いて2回目の挑戦。中山競馬場で走るのは、今回が初めてとなります。
ともあれ、前走のGI安田記念(6月7日/東京・芝1600m)では、アーモンドアイに完勝。現役トップクラスのポテンシャルがあることを証明し、スプリント戦での戴冠も大いに期待されています。
3歳の春までは、スピードの違いで先行する競馬が多かった馬ですが、初めて1400m戦を使った昨年末のGII阪神C(1着。阪神・芝1400m)以降、末脚の爆発力で勝負するタイプになりました。今回もスプリントGIのペースを考えると、後ろからの競馬になると思いますが、どんな走りを見せるのか、非常に楽しみです。
2頭目は、モズスーパーフレア(牝5歳)。1着に入線したクリノガウディーの降着(4着)による繰り上がりでしたが、高松宮記念で念願のGI制覇を果たしました。昨年のスプリンターズSでは、惜しくも2着。今回は、その雪辱を晴らすとともに、スプリントGIの春秋制覇がかかっています。
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