宝塚記念はサートゥルナーリアで鉄板か「今ならアーモンドアイに勝てる」 (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 たしかに、それは一理ある。サートゥルナーリアを除いた11頭の出走メンバーには、GI馬もいなければ、この先でGIを勝てるような存在も見当たらなかった。いわば"弱メン"だったゆえ、そうした評価があるのも当然かもしれない。

 だが、注目すべきは、その"弱メン"相手に勝ったという結果ではなく、あくまでも、そのレース内容だ。

 この点では、明らかに見るべきものがあった。1つ年齢を重ねたことによる、サートゥルナーリア自身の成長が感じられた。先述の専門紙記者が言う。

「金鯱賞は、前半の1000m通過が63秒6。GIIとは思えないような、超スローでした。燃えやすい気性のサートゥルナーリアにとっては、折り合いが心配になるところですが、道中、逃げ馬から5番手くらいの位置で、ピタリと折り合っていました。あれは"成長"と見ていいと思いますし、あの圧勝ぶりは本格化の兆しと見ていいでしょう」

 そうして、この春の最大目標となるGI宝塚記念(6月28日/阪神・芝2200m)を迎える。

 心配性のファンの中には、金鯱賞→宝塚記念というローテーションを「レース間隔が空きすぎ」と見る人もいるようだが、陣営とすれば、予定の行動。一時、香港遠征プランもあったというが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、そのプランが早々に立ち消えとなるや、金鯱賞のあとは、宝塚記念一本に目標を絞ってきた。

 ゆえに、日程面での心配もない。

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