アーモンドアイは絶対か。波乱続きの
安田記念は激走候補4頭で大勝負

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 東京競馬場を舞台とした5週連続GI開催も、いよいよ最後の一戦を残すのみとなった。ラストを飾るのは、「春のマイル王決定戦」となるGI安田記念(6月7日/東京・芝1600m)だ。

 最大の目玉は、「現役最強馬」アーモンドアイ(牝5歳)の参戦だろう。今春は、現地まで遠征したドバイでのレースが直前で中止になってしまったものの、仕切り直しで出走した前走、GIヴィクトリアマイル(5月17日/東京・芝1600m)を圧勝。軽く仕掛けただけで、コースレコードにコンマ1秒差という走りを披露して、通算7回目のGI勝利を飾った。

 昨年末のGI有馬記念(9着。12月22日/中山・芝2500m)での惨敗のショックも完全に払拭。安田記念では、史上最多となる芝GI8勝への期待がかかる。

 しかしながら、安田記念は"荒れるGI"のひとつとして有名だ。過去10年の3連単の配当は、すべて万馬券。しかも、最も低かった昨年でも4万3720円という好配当をつけており、10万円以上の高配当が7回も出ているのだ。そのうち、20万円以上の高額配当が5回もあって、GI5連戦の締めくくりに相応しい"オイシイ"レースと言える。

 昨年も、断然人気のアーモンドアイが3着に敗れて波乱となったが、今年も重要になるのは、同馬の扱い。その点について、デイリー馬三郎の吉田順一記者はこう語る。

「東京コースなら、マイル(1600m)から2400mのレースでは『現役最強』。ただ、今回に関しては、中2週のローテーション、というのがポイントになります」

 事実、今回はデビュー以来、最も短い間隔でのレース出走となる。もともとレース後の消耗度が激しいタイプゆえ、たしかに懸念される材料だ。

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